コキ107、ホキ800、ワム80000、ソ80等貨車にはいろいろな形式があります。それぞれの形式名についてるカタカナの意味にを解説します。
国鉄/JRの貨車には1~3文字のカタカナがついてます。これはそれぞれ
一字目
その貨車の種類。必ずついている。
二字目
積める荷物の重さ。貨物の搭載を目的としない形式にはない(上記ソ80等)
三字目
必ずフ。車掌室がついていることを表す。ちなみにフとはブレーキのフで昔は車掌者にしかブレーキがついてなかったことにちなむ。
を示している。
また一文字目の前に小さくカタカナが書いてあることもあります。これは特殊用途記号といいます。
ではそれぞれの文字の意味を描いていきます
まずは一字目
営業車
ワは有蓋車でワゴンのワ
テは鉄製有蓋車でテツのテ
スは鉄側有蓋車でスチールのス
カは家畜車で カチクのカ。
ウは豚積車でウシのウ。昔は家畜車との区別がなかったことの名残。
ツは通風車でツウフウのツ。
ナは活魚車で サカナのナ。
パは家禽車でパルトリーのパ。
ポは陶器車でポッタリーのポ。
レは冷蔵車で レイゾウのレ。
トは無蓋車でトラックのト。
クは車運車でクルマのク。
シは大物車でジュウリョウのシ。
チは長物車でチンバーのチ。コンテナ車も当初は「チ」を使っていた。
コはコンテナ車でコンテナのコ。
←JR貨物コキ107形コキ107ー93
20140317 名古屋貨物ターミナル 筆者撮影
リは土運車でジャリのリ
タはタンク車でタンクのタ。
ミは水運車でミズのミ。
ホはホッパでホッパのホ。
セは石炭車でセキタンのセ。
事業用車 これらは三文字目のフはつかない
エは救援車でキュウエンのエ。
キは除雪車でユキのキ。
ケは検重車でケンジュウのケ。当初はコだったが上記コンテナ車に記号を譲った。
サは工作車でコウサクのサ。
ソは操重車でソウジュウのソ。
←国鉄ソ300形ソ300
20140324 碓氷峠鉄道文化むら 筆者撮影
ヒは控車で ヒカエのヒ。
ピは歯車車でピニオンのピ。
ヤは職用車・試験車で 役務車からヤクムのヤ。
ヨは車掌車でヨウムのヨ。
次に二文字目
なし 13t以下
ム 14t~16t
ラ 17t~19t
サ 20~24t
キ 25t以上
三文字目は前述のとおりフのみで車掌室の有無を表す。
次に私鉄編です。
基本的に私鉄も国鉄(JR)の表記に準じてることが多いですがたまに独自の記号を付けている場合があります。また記号を付けずに番号だけで管理していることもあります。以下の内容は一部推測を含みますので注意してください。
秩父鉄道
ヲ 国鉄でいうとホにあたる記号でヲキ100、ヲキフ100が在籍する。
大井川鉄道
C カタカナの前について中部電力所有であることを示す。井川線用貨車には必ずついている。Cト100、Cトキ200等が在籍する。
←大井川鉄道Cト100形Cト101
20150730 千頭駅 筆者撮影
キ 国鉄(JR)では上記のとおりキは25t以上をさすが大井川鉄道井川線では単に「比較的たくさん積める」という意味のようだ。Cトキ200、Cシキ300が在籍する
井笠鉄道
ホ 種別記号の前についてボギー車であることを示す。廃線になったため現役車両はないが井笠鉄道記念館にホワフ1が保存されている。
客車編も近日公開予定